ネットワーク管理エネルギー増大の式


「ネットワーク管理エネルギー増大の式」というのは私が講演や本の中で説明している考え方です。

E = mc2はご存知の通りもともとの式はアインシュタイン特殊相対性理論の式です。ユーザ時代のネットワーク構築・更新・運用に関する手間や、過去から現在に至るSier・コンサル時代でのネットワークトラブルシューティングにかかる手間を考えた時に、規模(M)が大きいネットワークは小さなものよりも手間がかかるのは確かですが、規模が大きくても、小さいネットワークに比べてトラブルシューティングし易いケースもありました。

その要因は、プロトコルや使用アプリケーションの数(C)が少ないところ、拠点数(C)が少ないところ、数が多くても帳票が現状を正しく表現できていたり、ラックなどでは整線(整理されたケーブル)されていて、確認に時間がかからないことがあり、プロトコルやアプリケーションの限定、物理的に分散していてもリモートから地方の状況をあたかも地元にいるかのように管理する体制を整ることで対応工数(手間)を削減できると考え、E = mc2で表現しました。

 

ネットワークシステムの規模が多くなればコストがかかるが、それよりも複雑化したネットワークは余計にコストがかかる。

このコストの支払いは、SNTで行う。管理する人のスキル(S)と管理する人の数(N)。充当することができる時間(T)で支払うことになります。

ネットワークの規模・種類は通常、年々増加します。このコストをSNTで支払いをするのですが、時間(T)を増やすことはなかなかできません。

スキル(S)は経験値で増えることはありますが、意識して増加させるようにしないと人数(N)も限られているので限界があります。無理を通せばどうなるかと言えば、サービス時間(T)の増大と、トラブルの誘発および時間の長引きになります。

スキル(S)はツール(SNMPツール、SDNツールなど)や外部要員(コンサル含む)の活用やスキルアップのための計画に基づく育成計画が必要です。これには人数(N)の増大も含みます。併せて人数が圧倒的に多いエンドユーザ部門の方々のスキルアップ対策も重要であることがお分かりいただけると存じます。

ツール導入についても、ただ導入してグラフ作成したり、ログを取っているだけでは有効とは申せません。いかに活用するか、そのためのアクションプランと誰もが運用できるための帳票作成・レクチャー・トレーニングが大事です。

 

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